英国CEO報酬トップが交代:メルローズ社長が首位に
ビジネス 11 days ago
航空宇宙エンジニアリング企業メルローズの比較的無名なCEOピーター・ディルノットが、4,500万ポンドの報酬でFTSE100報酬ランキングの頂点に立った。サンドハースト出身の元軍用機パイロットであるディルノットと前任者のサイモン・ペッカムは、物議を醸す長期インセンティブ制度により、昨年計1億ポンド超の報酬を獲得。CEOと一般従業員の報酬格差が1,112倍に達したことに対し、メルローズ株主の約3分の2が過剰報酬だと反対した。
前年最高額だったアストラゼネカのパスカル・ソリオは、株価上昇鈍化により報酬1,470万ポンドで3位に後退。ピアソンの新CEOオマール・アボッシュはマイクロソフト契約買収による1,630万ポンドで2位に躍進した。一方、業績好調にも関わらずロールスロイスのトゥファン・エルギンビルギッチは1,000万ポンドの報酬減となり、経営者報酬の不均衡が浮き彫りに。
メルローズの報酬総額は英国企業史上最大級で、4役員で計2億800万ポンドを分配。GKN買収などの取引により、ボーナス制度開始以来企業価値は2倍以上に膨らんだ。しかし、この株主反乱はパーシモンのジェフ・フェアバーンに7,500万ポンド支払った過去の論争を想起させ、英国取締役会における経営者報酬の公平性に新たな疑問を投げかけている。