ブラジル、SNS上の児童搾取対策法案に反対の声
政治 4 days ago
ブラジル政府は、児童搾取容疑で逮捕されたインフルエンサー・ヒタロ・サントス氏の事件を受け、SNS上の未成年者の大人化を防止する法案の早期成立を推進している。下院議長ウーゴ・モッタ氏与党議員らは今週中の採決を目指すが、野党は検閲につながる可能性があるとして法案阻止を警告。インフルエンサー・フェルカ氏がサントス氏の行為を暴露した動画が拡散し国民的怒りが沸騰したことで、法案審議が加速した。
野党は法案中の曖昧な表現、特に「アクセス可能性」という概念が児童保護の範囲を超えて適用される恐れがあると批判。さらに、政府任命機関にテックプラットフォームへの制裁権限を与える条項も国家の越権行為を招くとして反対している。法案提出者は異議を認めつつも、投票実施の準備が整っていると主張しつつ、対話には開放的な姿勢を示している。
モッタ議長は当初1ヶ月の審議期間を想定していたが、世論の圧力を受けてプロセスを加速。児童保護と表現の自由のバランスが法案の命運を握る中、ブラジルはSNSの闇部分への規制に苦慮している。サントス氏のサンパウロでの逮捕と複数検察官の関与は、問題の緊急性を浮き彫りにした。