ブラジル、米国関税引き上げに対し対抗措置を検討
経済 9 days ago
米国がブラジル製品への50%関税引き上げを発表したことを受け、ブラジル政府は対抗貿易措置を協議する準備を進めている。ルラ大統領は外務省・産業省・財務省に対し、対象を限定した対応策の分析を指示。経済全体への波及を避ける方針だ。企業関係者は相互主義法が輸入コストを押し上げたり米国との交渉に悪影響を与える可能性を懸念している。
現在検討中の選択肢には、医薬品や農業分野における知的財産権の一時停止など業界別の措置が含まれる。ただし保健相は最近、医薬品特許を侵害する計画を否定した。今年初めに成立した「相互措置法」は米国の関税発表直後に発動され、ブラジルの対応意思を明確に示した。
この議論は米ブラジル関係の緊張を浮き彫りにしており、ルラ政権は貿易紛争の激化を避けつつ国内産業を保護するバランスの取れた対応を模索中。一方、両国が関税問題の経済的・政治的影響に対処する中、企業は長期化する不透明感に不安を募らせている。