ストライプとパラダイムが高性能ブロックチェーン「テンポ」を共同開発
暗号通貨 9 days ago
オンライン決済を革新したフィンテックの巨人ストライプが、新たなブロックチェーン・プロジェクト「テンポ」を通じて暗号通貨領域に本格参入。主要な暗号通貨系VCであるパラダイムとの共同開発となるテンポは、高性能かつ決済特化型のブロックチェーンとして設計されている。現在5名のチームによるステルス開発が進められており、イーサリアム互換のこのプロジェクトはフォーチュン500企業向けの取引効率化を目指す。ストライプのブロックチェーン進出は、ステーブルコインインフラ企業ブリッジと暗号ウォレット開発会社プリビーの買収に続く動きだ。
ステーブルコインの台頭がストライプの暗号通貨戦略を加速させている。米ドルなどの資産に紐づけられたステーブルコインは、SWIFTなどの従来システムに比べ、より速く安価な国際送金を実現する。パトリック・コリソンCEOは「技術の成熟に伴い企業の関心が高まっている」と指摘。ブリッジとプリビーの買収により、ストライプは発行からウォレット管理までステーブルコイン技術スタックの重要層を掌握した。テンポが基盤ブロックチェーンを提供すれば、その支配力はさらに強化されるだろう。
独自の暗号通貨発行計画は明らかにしていないものの、テンポの開発はストライプが決済の未来を形作る決意を示している。フォーチュン誌の問い合わせ後に削除された求人情報では、フォーチュン500企業を対象としたプロダクトマーケティング担当者を募集していた。メタやアップルなどのテック巨人がステーブルコイン領域に進出する中、ストライプの積極的な暗号通貨インフラ投資は、この急成長分野でのリーダーシップを確立しようとする戦略だ。